下取りや買取りなど、車を売る方法は多岐にわたりますが、ヤフオク(ヤフーオークション)でも車の売買が盛んに行われています。個人がオークションで車を売るなんて・・・と抵抗がある人も多いでしょうが、意外にも利用者は多いのです。
このページを作っている段階で、ヤフオクに出品されている中古車(新車)の数は、日本車だけで20,404件もありました。外車を含めると、さらに多くの車が出品されていることになります。
そんなヤフーオークションでの車売買ですが、残念なことにトラブルに発展するケースも多くあり、お世辞にも「安心して車を売れる環境」とは言い切れないのが現状です。
この辺りも考慮し、今回はヤフオクで車を売る方法についてお話していきたいと思います。
ヤフオクで車を売るメリット
車を売る手段なんて、世の中には沢山あります。それなのに、わざわざヤフオクに出品し、車を売るメリットなんてあるのでしょうか?
個人オークションって、思っているより手間がかかりますし、時間もかかります。それに加え(それなりに)トラブルを回避するための対策も必要ですし、万が一トラブルに巻き込まれてしまったときの対策方法もしっかり考えておかなければいけません。
上記を考えると、そこまでしてヤフオクで車を売る理由が見当たらないように感じてしまいますが、実はヤフオクには他の売却方法にはない最大のメリットがあるのです。
そのメリットとは、「自分で売値を決められる」ということ。
通常の車買取りでは、査定士さんが車をチェックし、マニュアルに沿って査定額を決めることになります。その査定額に対し、増額を依頼することはできますが、自分で売値を決めることはできません。
その点、ヤフオクで車を売る場合、(オークションの)開始価格を自分で決めることができ、即決価格(例:100万円なら即決で売ります)で売ることすらできるようになります。
例えば、愛車を最低でも100万円で売りたいと考えているのであれば、開始価格を100万円に設定し、即決価格を120万円程度に設定しておくことで、理想通りのお金を手に入れることができるのです。
トラブルに注意
ヤフオクでの車売買取引は、どうしても個人対個人になってしまうことが多いので、予期せぬトラブルに発展してしまう恐れがあります。
ヤフオク決済を利用している以上、お金絡みのトラブルリスクは極力抑えることができますが、問題は「書類関係」「故障に関すること」です。
例えば、売った相手がなかなか名義変更してくれない・・・。というトラブル事例。仮に相手が、名義変更せずに駐車違反などの道交法違反をしてしまった場合、全ての責任があなたに振りかかってしまうかもしれません。
「購入後、すぐに故障した」と難癖を付けられ、トラブルに発展してしまうことも考えられます。
このように、ヤフオクで車を売るときは、想定外のトラブルになってしまうリスクが常に潜んでいますので、その辺りを考慮しつつ、取引を行うようにしましょう。
ヤフオクで車を売る方法
ヤフオクを一度でも利用し、個人売買の経験がある人であれば大丈夫でしょうが、ヤフオク初心者がいきなり車を出品し、取引を終えることは相当敷居の高いことです。
まずはヤフオクで車を売るための方法を理解し、自分の中でシュミレーションしてみましょう。
- ■手数料について知る
- ■必要書類を準備する
- ■画像を複数用意する
- ■車の情報を確実に入力する
- ■価格を決める
- ■落札後にすること
手数料はどれくらいかかる?
まず、ヤフオクで出品を行うためには、Yahoo!プレミアム会員に加入しなければなりません。月額462円かかりますので、年間で5544円のお金がかかる計算です(車売却後、退会することは可能です)
それに加え、出品システム利用料、落札システム手数料がかかりますので、ヤフオクで車を売るには、そこそこ大きな出費が必要となるのです。ちなみに、いずれも出品者が負担することが決められています。
手数料として支払う金額ですが、出品手数料、落札手数料ともに「3024円(税込み)」ですので、合計6048円ものお金がかかる計算になります。
ヤフオクを利用するのもタダではありませんので、「ヤフオクで車を売るには手数料がかかる」ということを理解しておきましょう。
書類を用意
ヤフオクに限らず、車を売却するときは(名義変更のための)書類を用意する必要があります。書類がなければ取引することはできませんので、必ず用意しておくようにしましょう。
車を売るときに必要な書類は以下の通り

- 自賠責保険証明証
- 車検証
- リサイクル券
- 納税証明書(自動車税)
- 印鑑証明
- 委任状
- 譲渡証明書
画像を用意する
出品画像として利用する写真を用意します。iPhoneやスマートフォンを用いて撮影するだけでも十分ですが、写真一つで売れるか売れないかの命運が変わってしまうことも考えられます。
画質が良いカメラをお持ちの場合、そちらを使用することをオススメします。
また、画像は多ければ多いほど良いです。ヤフオクで車を買う層は、現車を見れない以上、写真でその全てを確認しようと試みます。
なのに、車の画像が極端に少なかったり、画質が悪くて情報が得られない写真ばかりだと不信感を抱いてしまい、入札を断念してしまうことになってしまいます。
内外装共に沢山の写真を用意し、できればエンジンルーム、走行メーター、タイヤ、マフラー、天井などなど、細かい部分の写真を載せておくことで、落札される可能性をグンと上げることが可能になります。
車の情報を入力
写真に加え、車に関する詳細情報を入力する必要があります。ここを適当に済ませてしまうと、売れるものも売れなくなってしまいますので、できるだけ慎重に事細かく記入していくようにして下さい。
車種、メーカー、走行距離、車検、グレード、排気量、ボディタイプ、ミッション、装備などなど、沢山の項目がありますので、嘘偽りなく全てを記入しておきましょう。
また、この段階で「返品や返金」に関しての記載(例:ノークレーム、ノーリターンでお願いします)や、車の状態をテキストに起こし、記入しておいたほうが良いです。
写真+詳細な情報を提示することで、入札者に安心を与えることができ、結果として落札される可能性が高くなります。
価格は慎重に
ヤフオクでは、好きな価格設定で車を売ることができますが、当然、相場からかけ離れている料金設定では売れることはありません。
中古車には基本的な相場価格が決まっており、その相場から走行距離、年式、グレードなどを考慮し、最終的な価格が決定付けられることになります。例えば、相場が100万円の車を120万円で売ることは極めて難しいということです。
愛車を可能な限り高く売りたい!というのは全ドライバーの本心でしょうが、あまりに高い価格設定をすることで売ることができなくなれば本末転倒です。
中古車情報誌などを駆使し、愛車の相場を調べ、適正価格で出品することをオススメします。
落札後にすること
落札されたあとは、落札者とのやり取りを早急に終わらすようにし、車を輸送する日時や、名義変更に関する項目について話し合うようにしましょう。
そして車体と同時に、先ほど紹介した「必要書類」を落札者を送ることで、車の売却は完了です。(※車検証、自動車税証明書、リサイクル券、自賠責保険証明証)
ヤフオクより高く売れる方法を模索する
ヤフオクで車を売るための手順は分かって頂けたと思いますが、本当にあなたの愛車をヤフオクで売ってしまっても良いのでしょうか?その点について、今から深く考えてみて下さい。
確かに、ヤフオクで車を売ることはとても便利ですし、自分の言い値で売れるというのはこれ以上ないメリットになるものだとは思いますが、自分が思っている愛車の価値が「最高値」だという先入観を持つことは非常に危険です。
例えばあなたが「この車の価値は50万円ぐらいかな?」と考えている裏で、同一車種を80万円で売却している人がいる可能性も考えれる。ということです。
実際、車の売り方(ヤフオク、下取り、買取りなど)を変えるだけで、数十万円以上もの差額が出ることは珍しいことではありません。
そのため、ヤフオクで車を売る!と決めつけるのではなく、他の方法を模索し、より高く売れる方法を見つけ出すことをオススメします。
具体的に言うと、複数の買取り業者に査定を依頼し、より高い査定額をつけてくれた業者に車を売る!という方法があります。最低でも3社以上の買取り業者に見積り依頼を出すことで、より高い査定額を望むことが可能となります。
このように、ヤフオクで車を売るよりも、高く売れる方法があるということを分かって頂いたうえで、行動に移して頂ければと思います。