ディーラー直営店で買ったり、中古車販売店で買ったり。中古車を買う方法は多岐にわたるのですが、その中の一つに【インターネット通販で買う】という方法もあります。
インターネットで車を注文するなんて・・・と、一昔前の感覚ならそう思えたかもしれませんが、便利な時代になったもので、最早「中古車を通販で買う」なんて、当たり前の時代になってきているのです。
そこで不安に思うのが
- ■車を通販を買って大丈夫なのだろうか?
- ■自走しない車が送られてきたらどうしよう
- ■詐欺に合わないか
- ■トラブルに巻き込まれないだろうか・・・
ということ。ちょっとAmazonで本を買おう!とは訳が違うので、車を通販で買おうと考えている人は、様々な観点から潜んでいるリスクや、起こり得るトラブルについて考慮しておかなければいけません。
一言で通販とは言っても・・・
一言で「中古車を通販で買う」といっても、その形は様々です。
ヤフオクなどで個人売買するのも通販ですし、Amazonで中古車を買う(参考ページはコチラ)のも通販ですし、ズバット車販売←のように、ガリバーに中古車を探してもらうのも通販です。
それぞれメリット、デメリットがあるので、まずはどの方法で中古車を手に入れるのかを考え、注意しなければいけない点について、考えていきましょう。
中古車を通販で買うときの注意点6つ
予め話しの柱を折るようなことを言いますが、私自身、車を通販で買うことはオススメしていません。特にヤフオクを代表するオークションサービスを使い、個人売買するなんて、あり得ないことだと思っています。
というのも、やはり「トラブルの多さ」が目立ちますし、そのリスクを背負い込むだけの「メリット」を感じることができないからです。
あくまで個人的な意見ではありますが、中古車を通販で買うときは、これから紹介する6つの注意点を意識してもらい、トラブルになるリスクを極限まで少なくして頂ければと思います。
中古車通販の注意点は以下の通り。
- ■現車を確認できない
- ■整備に関すること
- ■ノークレーム・ノーリターン
- ■輸送費の問題
- ■返品についての注意点
- ■書類の手続き
現車を確認できない
普通、中古車を買うときって、販売店に足を運び、目ぼしい中古車のエンジンをかけたり、車内をチェックしたり、場合によっては試乗してみたり。
現車を確認し、納得した上で買うものです。
しかし、中古車通販の場合は、重要な「現車の確認ができない」ことが多いです。出品者の住所が近いのであれば、現地まで見に行くことも可能かもしれませんが、基本的には現車を見ず、車を買うことになるものと思っておきましょう。
通販で車を買う場合、内装の汚れや外装の傷、エンジンの状態は文面と写真を頼りに見るしかありません。
出品者の中には、「写真だし、適当なことを言っておこう」と考える悪どいユーザーもいますし、現車を見ずに車を買う行為は、言わば博打だと言えるのです。

■関連ページ
整備面に注意しよう
車はおおよそ3万点の部品で構成されており、1つの部品の不具合が致命的な損害を与えてしまうことも考えられます。そのため、車を買うときは「整備の質」に拘る必要があるのですが・・・
通販で車を買う場合、どうしても整備面で不安を感じることになります。
大手販売業者が行っている自動車通販であればまだしも、ヤフオクや個人売買などによる、個人対個人の取引に関しては、「車の整備」に関する法整備が進んでいないのが現状です。
要するに、無法地帯化している側面もあるので、中古車を個人間で通販するときは、【整備がされていない車が送られてくる】と考えておいたほうが良いでしょう。
整備していない車で公道を走るほどリスキーなこともありませんので、通販で車を買った後は、民間整備工場やディーラーなどで整備を依頼することを考えておいたほうが良いです。
ノークレーム・ノーリターン
通常の通販では考えられないことなのですが、ヤフオクなどの個人間での中古車売買は、「ノークレーム・ノーリターン」を条件に販売している個人が良く見受けられます。
要するに、「買った後にイチャモンはつけるなよ!」と念押しをされているのと同じで、買ったが最後。仮に不具合があっても、販売者に文句をいうことができないのです。
数千円程度の買い物であれば諦めもつきますが、車の売買となれば数十万、場合によっては数百万円のお金がかかってきますので、無視できる問題ではありませんよね?
通販で中古車を買うときは、事前に「ノークレーム・ノーリターン」の記載がないかをしっかり確認しておいたほうが良いです。
輸送費を考慮する
遠方から車を送ってもらう場合、当然「輸送費」がかかってきます。
※輸送費の相場については、こちらの記事を参考にどうぞ→国内に車を輸送するときの費用
輸送費は、予め車の購入代金に含まれているケースもありますし、別途請求されるケースもあります。後々トラブルにならないよう、事前に「輸送費はどうなっていますか?」と確認しておけば安心です。
返品についてを確認する
そもそも、車の売買契約って、返品・返金が不可能です。消費者には例外なく「クーリングオフ制度」が適用されると考えている人も多いですが、そんなことはありません。
車の売買にはクーリングオフ制度は適用されず、基本的には「返品、返金は不可」であるということを知っておきましょう。参考ページ→車のクーリングオフについて
ただ、車を通販で買うときは「想像していたものと違ったらどうしよう・・・」「販売者が嘘をついていたらどうしよう・・・」と不安に感じることも多いので、事前に(販売元へ)「返品って可能ですか?」と確認しておくのも一つの手です。
また、ズバット車販売のように、納車後1ヶ月以内であれば返品可能な極めて稀なケースもあるので、「車の通販は不安で不安で堪らない・・・」という人は、このサービスを活用するのもアリですね!
書類の手続き
ご存知の方も多いと思いますが、車の売買って、「売ります!買います!」だけでは成立しないもので、元の持ち主からあなたへ、(車の)名義変更を行うことで、始めて自分の物になるのです。
通常の中古車取引では、原則として販売店が全ての手続きを代行してくれます。
もちろん、代行費用という名目でお金はかかってしまいますが、ややこしく面倒な手続きを全てやってくれるので、ここはプロに任しておくべき項目です。
しかし、個人間での中古車取引の場合、このような書類面も、自分で行わなければいけません。
車庫証明、名義変更など、手続きしなければいけない項目が沢山ありますので、通販で中古車を買うときは、【書類の手続きも自分でしなければならない】ということを分かっておきましょう。
実際にあったトラブル事例
僕じゃなく、友達が実際に中古車通販で体験した話があるので、ここで紹介しておきます。全ての人に当てはまることではありませんが、【へー、こんなこともあるんだ・・・】的な感じで受け取ってもらえればと思います。
友達は、HONDAのFITが欲しく、地元や近隣の中古車販売店をハシゴしては、理想的な中古車を探し求めてたのですが、残念なことに、理想の1台と出会えることはありませんでした。
そこで、個人が参加できるオークションサイトで検索してみたところ、「これ、運命の出会いや・・・」とも感じ取れる1台と巡り会うことができたのです。
早速販売者とコンタクトをとり、10通程度のやり取りの後、購入し、納車してもらったのですが、その現状をみて、【開いた口が塞がらない】とはこのことか・・・とも言える車が運ばれてきました。
外装はピカピカです!→ボロボロの凹みだらけ
内装な新車のようにキレイです→ヤニ汚れ、タバコの焼け跡が沢山
エンジンの調子は良好です!→異音しまくり
もうね、言ってたことと現実の落差がひどすぎて、笑うしかなかったそうです。ほとんど詐欺といっても良いほど、状態の悪い車が送られてきたのですからね・・・
当然、販売元にクレームを入れるも、「返品は無理です」の一点張り。友人は諦め、3年たった今でのオンボロFITに乗っています。ほんと、かわいそうです。
中古車通販にメリットはない?
ここまで読むと、「中古車の通販って、デメリットしかないんじゃ・・・」と感じるでしょうが、(一応)メリットもあります。
【全国どこでも車を探せる】←これが、中古車を通販で買うメガトン級のメリットであり、多くの人が「やばいかな・・・」と感じつつも、通販で車を手に入れている大きな理由です。
逆に言えば、コレ以外のメリットはありません。ここまでで上げたデメリットより、【日本全国から中古車を探せるメリット】に魅力を感じられる人は、通販で車を買ってみるのもアリだと思います。
ただ、個人的には(信頼できる販売店を除き)通販で車を買うのはどうかな?と思っているので参考までに。