車で坂道(下り坂)を走行するときは、ギアをD(ドライブ)ではなく、N(ニュートラル)に入れたほうが燃費が良くなるよー!という意見をチラホラ聞くこともありますし、実際に実践している人も多いと思います。
果たしてこの話は、本当なのでしょうか?
両方の意見がある
坂道走行時、ニュートラルへ入れるほうが燃費が良くなる?という話題がでたときは、必ずと言っていいほど、「燃費が良くなるよ!」という意見と、「いやいや、逆に悪くなるよ」という意見に分かれてしまいます。
まずは、両者共の言い分を聞いてみましょう。
燃費が良くなるという人の意見
そもそも、車というのはエンジンを始動している以上、一定のガソリンが消費され続けます。例えば、信号待ちでも、ガソリンは消費されているということです。
下り坂であれば、アクセルを踏まずとも、重力の関係で車は下へ下へ進むこととなります。そのため、ギアをD(ドライブ)に入れておくのは勿体無いことであり、無駄にガソリンを消費するぐらいなら、N(ニュートラル)に入れ、エンジンの負担を下げることで、燃費を良くしよう!
というのが、「坂道ではニュートラルのほうが燃費が良くなるよー」と言う人の言い分です。
いや、逆に燃費が悪くなるよ!という人の意見
下り坂を走行するとき、アクセルから足を離すことでエンジンブレーキが働きます。エンブレが働いている間は、ガソリンの消費がほとんどカットされるので、N(ニュートラル)へ入れなくても、ガソリン消費を抑えることができます。
それどころか、ニュートラルへ入れることにより、エンジン回転を維持するためのエネルギーが必要となり、その分のガソリン消費が増えるため、反対に燃費が悪くなりますよ!
ってのが、「坂道でのニュートラルは燃費が悪くなるよ」という人の言い分です。
結局どっちがいいの?
それぞれ言い分があり、どちらの内容が正しいのかは分かりませんが、個人的な見解としては、「下り坂でわざわざN(ニュートラル)へ切り替える必要はない」と思っています。
これは、燃費が良くなる、悪くなる、とか、その次元の話ではなくて、ただ単純に「危険だから」という理由があります。
そもそも、下り坂をニュートラルで進もうが、ドライブで進もうが、それほど燃費に悪影響がでるとは思えません。せいぜい数十円〜数百円のものでしょうし、1円足りとも変わらないかもしれません。
まず大前提として知っておきたいのは、下り坂は「エンジンブレーキを活用し下るもの」だということ。言わずとも下り坂はスピードに乗りやすいので、ニュートラルに入れ、エンジンブレーキを解除するのは危険以外の何者でもないのです。
たかだか数十円を節約するために、事故を起こすリスクを増やしていては本末転倒ですし、下手をすると命を失ってしまうことも考えられます。数十円と自分の命、わざわざ天秤にかける必要はないですよね?
結論としては、下り坂を走行するときは、ニュートラルでもドライブでも、燃費には大した差がでないです。ですので、より安全な走行を心がけるため、エンジンブレーキの効くD(ドライブ)にギアを入たほうが良い。ということで。