新車に比べると安価で買うことのできる中古車ではありますが、それでもなお「高額な出費」であることには違いありません。
質の良い中古車だと、200万円を超えることもザラにありますから。
キャッシュで支払い可能な人はそれほど気にかけることではありませんが、「自動車ローン」を組み、毎月一定額を返済することを考えている人は「金利」についてしっかり考えておいたほうが良いです。
例えば、200万円の中古車を、60回払い、「10%以上」の金利がかかるローンで返済した場合、低金利ローン(3%など)で買ったときに比べ、支払い総額に50万円以上の差額が生じてしまうことになります。
もちろん、10%を遥かに超える高金利な自動車ローンもありますので、その場合の差額は考えるだけでも鳥肌ものです。
場合によっては「100万円以上」もの差額がでてしまうことも考えられますね。
支払い回数60回の内、10回〜20回分の支払いは「金利を返済しているだけ」という状態にならないためにも、中古車購入前には、今一度「ローン金利」について深く認識しておいたほうが良いといえます。

大事なお金を金利で消費しないためにも、ローンを組むときは慎重に事を運んだほうがいいね!
中古車の金利相場はどれくらい?
ハッキリ言って、中古車販売店で組むことができるローン金利は凄く高いです。
販売店によって提携しているローン会社は異なりますし、キャンペーン時などによる金利の低下もあるので一概には言えませんが、相場は「8〜10%」程度に収まると思います。
この金利を「お金を貸してもらうんだから妥当じゃない?」と考えるか、「え・・・高すぎる」と考えるかは人それぞれ価値観が異なると思いますが、私は圧倒的に後者を支持します。
中古車ローンの金利って、ほんと高いんです。高すぎです。
新車ディーラーでローンを組むときは「1〜3%(低金利キャンペーンを狙い撃ちしたほうが良いです)」であることを考えると、如何に「中古車ローン金利」が高いかが分かりますね。
金利が1%なんて、あってないようなもんですから。
車購入は必然的に「高額」になりますので、金利が1%違うだけでも支払金額に莫大な価格差が生まれてしまいます。
自動車ローンを組むときは、如何に「金利を低く抑えるか」を重点的に見たほうが良いですね。
中古車ローン金利はなぜ高い?
中古車販売店のローン金利が高くなる傾向がある背景には、実はハッキリとした理由があるのです。
そもそも、中古車販売店は「車を安く仕入れて高く売る」ことによる価格差で利益を上げていると考えている人も多いですが、実は販売店利益の大多数が「手数料収入」で賄われていることが多いです。
もちろん、仕入れ値との価格差で利益がでることもありますが、競争が激しい中古車市場で生き残るためには「質の良い中古車を安く売る」ことが必要不可欠となりますので、手数料収入に依存した販売店が多くなるのです。
反対に、新車ディーラーは「車を売ることによる利益」が主な収入源ですので、手数料収入がなくても商売を続けていけるということになります。
中古車販売店が「手数料」として利益をあげることができるのは、「代行費用(参考→中古車の諸費用について)」が一般的ですが、実は「ローン会社からのマージン」も立派な収入源となっているのです。
また、金利の高いローン会社からの仲介手数料は、金利が低いローン会社よりも高い場合がほとんど。
これが、中古車ローンの金利が高くなる傾向にある原因の一つです。

中古車ローン金利の相場は8〜10%。高いけど、これだけはどうしようもないね・・・。
中古車ローンをシュミレーションしてみる
では、中古車ローンを組んだときのシュミレーションをしてみたいと思います。
購入する車の条件は
- 車両価格100万円
- 支払い回数60回
- 頭金なし
- 金利8%
- ボーナス払いなし
- 元利均等返済
この場合、どのような支払いプランになるでしょうか?
元金 | 金利 | 合計金額 | |
---|---|---|---|
金利8%計算 | 1,000,000円 | 216,584円 | 1,216,584円 |
金利だけで21万円ほど上乗せされますので、無視できる金額ではありませんね。
20万円あれば、質の良いカーナビをつけることもできますし、車体をフルエアロ化することもできますから。
計画性のある返済計画を
車を買うときは、「よっしゃ!新しい車を買ってやるぜ!」と、気分が最高潮に高まっていることもあり、月々の返済計画を甘く考えてしまいがちです。
「月5万円ぐらいなら大丈夫だろ・・・」と、勢いだけで判を押すのではなく、高ぶる気持ちを押さえつけてでも、余裕のある決断をすることが重要です。
実際、現時点で「月5万円のローン返済」が可能な状態であっても、今後の人生何が起こるか分かりません。
ローン返済は「3年〜5年」と長くなることがほとんどですので、その間に「結婚」することもあるかもしれませんし、収入が大幅ダウンしてしまうかもしれません。
万が一、ローン支払いを滞納してしまうことになれば、「信用情報の低下(いわゆるブラックリストにのる)」であったり、「車の没収」であったり、今後の人生に傷を残してしまうキッカケにもなってしまいます。
ですので、月々のローン返済額は、自分が思っているよりも「安く」設定しておき、最悪のケースに備えておいたほうが良いと言えますね。
ただし、支払い金額を下げすぎると「支払い回数」が増え、金利による総支払金額の増加が懸念されます。その辺りは「頭金」を入れるなどして調整するようにして下さい。

ローン返済は計画的に!
銀行系自動車ローンも検討する
正直なところ、審査や手続きが面倒ではありますが、「銀行系の自動車ローン」を使用することで、中古車購入時の金利を最大限に下げることが可能です。
銀行にもよりますが、「3%〜」と低金利でローンを組むことができますので、新車と同じ水準でローンを組むことが可能です。
銀行系ローンと言えば、「新車にしか使えないんじゃ・・・」とか、「なんとなく敷居が高いイメージ」だとか、そのような印象を持っている人が多いように感じます。
が、中古車購入にも利用することができますし、特に敷居が高い訳ではありません。
何事も主観だけで判断すれば、大きな損をしてしまうことになりますので、選択肢の一つとして「銀行系自動車ローン」も検討してみてはどうでしょうか?