軽自動車の割合は全体の3〜4割と言われており、その需要は高くなるばかりです。
「走っている車のほとんどが軽自動車」なんて場面にも出くわすことがあるほど、軽自動車は人気があるのです。
車の購入を検討している人の中には、「軽自動車を買おうか、普通車を買おうか迷っている」という人も多いと思いますので、ここで「軽自動車のメリット・デメリット」を紹介します。
私自身、普通車と軽自動車を所持していますので、両者を比べてみて感じたことが沢山あります。その違いについても、ここでシェアしておきたいと思います。

軽自動車に乗っている人って、ほんと多いよね!
軽自動車のメリット
私は、普段の足(通勤や買い物)として軽自動車を使っていますので、1年の内300日ぐらいは軽自動車を運転していると思います。
そのため、毎日のようにその便利さを実感していますし、使用することによるメリットもふつふつ感じております。
長らく軽自動車を所持し、感じたメリットは大きく分けて4つ!
- 維持費が安い
- 小回りが効く
- 燃費が良い
- 資産価値が高い
では、一つずつ噛み砕いて見ていきましょう。
維持費が安い
車って、ほんと金食い虫なんです。
私の場合、こちらの記事でも紹介していますが、年間74万円ものお金を、車の維持費として支払っています(普通車だけで)
それに加え、軽自動車も所持していますので、年間にして一体いくらのお金を車に使っているのかなんて想像したくもありません。
ですが、軽自動車は普通車に比べ「明らかに維持費が安い」です。
「車になんて、お金をかけたくない!」という人には、断然普通車より軽自動車をオススメします。
では、具体的に何がどう安いのでしょうか?
保険料が安い
車にかけることのできる保険は「自賠責保険」「任意保険」の2種類です。
自賠責保険は別名「強制保険」と呼ばれ、「車を所持する全ての人」に加入が義務付けられている保険であり、無保険車を運転すれば法律違反として裁かれることになります。
自賠責保険に関しては、車購入時、車検時に「強制加入」させられることになるので、それほど気にする必要はありません。
一方の「任意保険」ですが、こちらは「自賠責保険の足らず」を埋めるために「個人的」に加入する保険でして、加入が義務付けられている訳ではありません。
ただ、個人的な意見として「車を運転する人は任意保険には必ず入っておいたほうが良い」と思っています。自賠責保険の保証内容では、万が一に対応することが難しいですから。
さて本題ですが、「自賠責保険」「任意保険」、いずれも軽自動車のほうが普通車よりは「年間保険料が安く」なります。
例えば自賠責保険だと、「普通車(24ヶ月)27840円」「軽自動車(24ヶ月)26370円」となり、2年でおよそ1000円の差額がでることになります。
たった1000円ですが、高いよりは安いほうが良いですよね。
「任意保険」は、「保証内容」「継続年数」「乗っている車」により保険料が変動します。そのため、一概に「軽自動車だとこれだけ安くなる!」と断定することはできません。
しかし、私の経験上「年間1万円〜2万円ほど」の差額がでていますので、決して無視できる金額ではありませんね。
このように、普通車に比べると、軽自動車の保険料は安くなるのです。
高速料金が安い
軽自動車と普通車では、その車体重量に差がでます。
車重が重ければ、高速道路に与えるダメージが増えることになりますので、「NEXCO」では普通車と軽自動車との間に「料金差」を設けています。
もちろん、より重たい大型トラックは普通車よりも高い料金設定となっています。
具体的な値引き料金ですが、「普通車料金×0.8」となり、簡単に言えば「2割引」で高速道路を利用することが可能です。
普通車の高速料金が「1万円」の場合、軽自動車だと「8000円」だということになります。とてもお得ですね!
高速道路の使用頻度が少ない(年間4回とか)であれば、その恩恵に授かる機会は少ないと思いますが、私のように「事ある毎に」高速道路を使用しているヘビーユーザーにとって、この価格差は決してバカにできるものではありません。
税金面
車には、「自動車税(軽自動車税)」「重量税」「取得税」が課せられることになります。
参考ページ→車の税金について詳しくみる
「重量税」「取得税」については、車購入時にとられたり、車検時にとられることになりますが、「自動車税」に関してはちょっと違います。
毎年登録している住所(車検証に記載されている住所)宛に料金後納郵便として振り込み用紙が届き、所定の方法(銀行、コンビニ)で支払うことになります。
この自動車税ですが、軽自動車の場合は「軽自動車税」として扱われています。
普通車は排気量により税額が異なりますが、軽自動車の場合「税額が固定」されています。具体的な金額は「10800円/年」です。
普通車であればどれだけ安くても「29500円/年」かかりますし、私が所有している「エリシオン」に関しては「45000円/年」もの税金がかかります。
軽自動車との差額は「34200円/年」となりますので、どれだけ軽自動車が優遇されているかが目に見えて分かりますね。

維持費面で見れば、ダントツで軽自動車がお得だね!
燃費が良い
最近では「ハイブリット化」が進み、一般乗用車でも昔では考えられないほど燃費の良い車がリリースされています。
特にコンパクトカーとして分類されている車では、「20km/L」が当たり前の数値となってきており、この傾向は今後とも上昇していくことになると思います。
しかし、排気量の大きなガソリン車では、未だに「8km/L」しか走らないような車も沢山ありますし、私が所有しているエリシオンに関しても、市街地で「8km/L」高速走行時で「10km/L」ほどです。
その点「軽自動車」は平均的に燃費が良い車種がほとんどです。
実燃費「20km/L」なんて数値は当たり前で、「マツダ キャロル」に関しては「30km/L」に届きそうな勢いです。
私が乗っている型落ちのワゴンRでさえ、市街地走行で「15km/L」は伸びますので、軽自動車は普通車に比べて「燃費が良い」と言えるでしょう。
価格差を計算してみる
私が所有している「エリシオン」と「ワゴンR」との燃費を比べ、年間どれくらいの「価格差」が生じるのかを計算してみます。
距離は5000km、それぞれの実燃費はエリシオンが「8km/L」、ワゴンRが「15km/L」とし、ガソリン価格は「110円/L」とします。
エリシオンの場合、5000km走行するのに必要なガソリン量は「625L」です。
一方のワゴンRは「333L」です。
ガソリン価格が「110円/L」ですので、それぞれに掛けて計算します。
エリシオンが「68750円」
ワゴンRが「36630円」
となります。
差額は「32120円」となり、圧倒的に「軽自動車」のほうが安いと言えますね。

軽自動車はガソリン代を節約できる!
小回りが効く
何気に、これが一番のメリットかもしれません。
私の住んでいる地域は、両面通行にも関わらず1台分のスペースしかないような狭い道が沢山ありまして、車体の大きな車ですと一苦労することが多々あります。
駐車場も「軽専用」なんていう場所が多いですし、小回りの効く「軽自動車」のほうが便利に感じることが多いです。
特に、免許とりたて、ペーパードライバーのような初心者ドライバーであれば、小回りの効く軽自動車に多くのメリットを感じることができるはずです。
というのも、運転に慣れないうちは「ミニバン」のような比較的サイズのデカイ車の運転はどうしても難しく感じてしまいます。
もちろん、最初から「大きな車」に乗り、経験を重ねることも大事なことだとは思いますが、「ぶつけてしまったり」「事故してしまったり」と、笑えない事態に発展してしまう可能性が高くなってしまいます。
「大きな車を運転するのが怖い」と感じるような運転技術しか持ちあわせていない場合、背伸びせず、練習を兼ねて「軽自動車」を選択してみてはどうでしょうか?
資産価値が高い
車を所有するということは、「資産を所有する」ということにもなります。
ただし車の場合、走れば走るほど資産価値が低くなってしまいますし、少しの傷や凹みだけでも大きく資産価値を落としてしまうことにもなりかねません。
300万円で買った車が、売却時は50万円にしかならなかった。なんてことも、良くある話なのです。
さて本題ですが、軽自動車は「資産価値」が高くなる傾向にあります。
軽自動車は人気がありますし、中古車市場でとても需要が高いので、買取業者側も「高値」な査定をつけやすいのです。
例えば、「N-box」や「タントカスタム」は軽自動車の中でも人気があるモデルです。
このような人気車種の場合、そこそこ高い料金設定で売りだしても、買い手はいくらでもいます。むしろ、中古車業者はこのような人気車種を在庫として確保しておきたいと思っているのです。
そのため、人気のある軽自動車は「高い査定額」を得ることが容易であり、結果として値落ちしずらい「資産価値の高い車」と呼べるのです。
軽自動車のデメリット
ここまで、私が感じた「軽自動車のメリット」を沢山書き並べてきましたが、その裏には当然「デメリットに感じる部分」もあります。
購入前は、良い部分だけではなく、悪い部分にも注目しておくようにしましょう。
私が軽自動車に対して不満に感じていることは5つ!
- 走行安定性
- 排気量の問題
- 乗車人数の少なさ
- 荷物をおくスペース
- 価格が高い
では、一つずつ見ていきましょう。
走行安定性が悪い
軽自動車は、普通車に比べ「車体重量」が軽く、走行安定性はお世辞にも良いとは言えません。
特に高速道路走行時はその傾向が高くなり、普通車に比べて疲労感も倍増しますし、なにより事故をしてしまう可能性も高くなってしまいます。
「車体重量」が軽いということが仇となり、「風に煽られる」ことが多くなります。湾岸線など、常に風が強いエリアを走行するときはより注意しなければなりません。
また、大型自動車(トレーラー)などが横を通過するだけでも「ハンドルがとられたり」、不安に感じることもあるほどです。
万が一事故を起こしたときの耐久性も弱く、普通車に比べ「大惨事」になる可能性が高くなると言えるでしょう。
以前、軽自動車と大型ミニバンの事故を目の前で目撃したことがあるのですが、軽自動車は大破していたのにも関わらず、大型ミニバンはバンパーが少しヘコんでいる程度でした。
幸いにも両者ともドライバーに怪我はなかったようですが、場合によっては考えたくもない大事故に繋がってしまう恐れがありますね。
排気量が小さい
軽自動車の規格は、「排気量」「乗車定員」「大きさ」などが定められています。
参考ページ→軽自動車の定義について
その内の一つである「排気量」ですが、軽自動車は「660cc以下」でなくてはいけない決まりになっています。
排気量とは、要するに「エンジンの力」を数値化しているものになり、数字が大きくなればなるほど「パワーのある車」だということになります。
大型のバイクでも「1200cc」ですし、中型バイクでも「400cc」の排気量があります。
こう考えれば、軽自動車がどれだけ「パワーのない車」なのかが分かりますね。バイクよりサイズが大きいのに、バイクよりパワーがないのですから。
さて、排気量が小さいことで考えられるデメリットですが、「疲労感」「ストレス」が挙げられます。
レジャーで軽自動車を活用する場合、「長距離」を運転しなければいけない場面もでてくることでしょう。
となれば、高速道路使用が大前提となるのですが、排気量の小さい軽自動車での高速走行は、想像しているより数倍辛いものになります。
私は過去に、大阪→東京間(約500km)を軽自動車で移動したことがあるのですが、普通車で移動したときに比べ「疲労感」を数倍多く感じることになりました。
また、それに伴うストレスも凄かったです。
排気量が少ない車で高速走行するということは、常にアクセルを踏み込んでおかなければいけないことになります。
この辺りは体感なので、言葉にするのが難しいのですが、普通車で100kmのスピードを出すのと、軽自動車で100km出すのとでは、「こうも違うか?」というほど疲労感に差がでます。
また、他の車からのプレッシャーも半端ないですので、長距離運転をメインとして車を買う場合、軽自動車は選択肢から外したほうが良いと思います。
ワンランク上の「コンパクトカー(FITなど)」を検討しましょう。
乗車人数が少ない
軽自動車の最大搭乗人数は「4人」です。
ですので、4人家族以上の方であったり、週末になれば沢山の友人とドライブにでかける!なんて人は、軽自動車では物足りない結果になると思います。
普通車であれば「5〜8人乗り」の中から使用目的によって検討することができますので、「人がいっぱい乗れる車が欲しい」という人は、コンパクトカー以上を検討しましょう。
私の友人談ですが、新婚時に軽自動車を「新車」で買ったそうです。
しばらくは子供は作らず、2人で新婚生活を楽しもうねー♡なんて言っていたのもつかの間、新婚3ヶ月目にして妊娠が発覚。
更に、「双子」ということも発覚。
もちろん、子供を授かるというのは素敵なことですし、幸せであることは間違いないことです。
が、友人は「しばらくは2人での生活」ということを前提に「軽自動車」を買ってしまいましたので、4人家族になるのは不都合だったのです。
5年ローンでしたので、ローン完済時には子供は4歳になる計算です。とても軽自動車の広さでは対応できるものではありませんね。
このように、人生設計が少しズレるだけで、必要な車のスペックも変わってきます。その辺りを踏まえ、参考にして頂ければと思います。
荷物が積めない
軽自動車にも「ラゲッジスペース」があるにはあるのですが、やはりスペース的には「狭い」と言わざるを得ません。
あってもなくても同じじゃね?というほど、積載スペースが狭い車種もありますから。
ですので、軽自動車は「基本的に荷物が積めない車」と考えておいたほうが良いです。
例えば、家族でBBQに出かけるとしましょう。
BBQをするには、BBQコンロや炭、その他小物と、沢山の荷物が必要になりますので、とても軽自動車の積載スペースでは事足りないですね。
このように、「荷物が積めない」ことによる弊害は沢山ありますので、多くの荷物が必要な趣味を持っていたり、アウトドアが好きな人であったり、そのような人には軽自動車は「向いていない」と言えます。
価格が高い
なんとなく「軽自動車は安い!」とイメージを持っている人も多いでしょうが、決してそんなことはありません。
新車であれば200万円を超える車種もありますし、中古車でも「値落ちしにくい軽自動車」だからこそ、相場価格は高めに設定されていることがほとんどです。
ですので、「維持費が安いから軽自動車にしよう!」と買ったは良いものの、購入価格が「普通車」より高かったため、結果として損をしてしまった。ということも、考えられないことではないです。
軽自動車購入時は、価格面でもしっかり検討したほうが良いと言えます。
以上が、「軽自動車のメリット・デメリット」です。