皆さんご存知の通り、車でスピードを出しすぎると速度違反として警察に検挙されます。減点もありますし、反則金もあります。なにより、事故の危険性がグっと高くなってしまうので、気をつけておきたいところです。

そんな車のスピードに関するお話なのですが、誰しも一度は「なぜ、法定速度以上のスピードが出せるのか?」という疑問を感じたことがあると思います。

 

出せる速度の限界を法定速度内に収めておけば、スピード違反をする車が減り(というかできない)未然に防げる事故もあるはずです。

車が法定速度以上を出せる訳

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速度違反について感じることは人それぞれでしょうが、車が法定速度を出せる理由として考えられるのは、以下の5つです。それぞれ考えていきましょう。

  • ■事故を緊急回避するため
  • ■落石や雪崩などを避けるため
  • ■上り坂を登れるようにするため
  • ■車の売上が落ちる?
  • ■警察が儲からなくなる?

事故を緊急回避するため

誰しも、事故を起こしたくて起こしている訳ではありません。数々の不運が連鎖のように繋がり、その結果として事故を起こしてしまうのです。

例え自分がどれだけ気をつけていようとも、対向車がこちらに向かって飛んできてしまったら・・・それは、防ぎようのない事故ですよね。

 

このように、事故に巻き込まれるタイミングはいつ訪れるか分からないものですし、もちろん予測も不可能です。そのような緊急事態を避けるためには、スピードを上げて(もしくは落として)回避するなど、柔軟な対処が必要となります。

例えば、80kmまでスピードを上げていれば避けられたはずの事故であれば、(仮に)最高速度が60kmしか出せない車では対処ができない。ということになります。これが、車の最高速度を法定速度内に収めることができない最大の理由です。

落石や雪崩を避ける

事故を起こす原因は、何も人対人であるとは限りません。自然現象に巻き込まれてしまうことや、人為的なミスにより起きてしまうこともあるのです。

例えば、山道を走行中、落石に巻き込まれるかもしれませんし、スキー場への道のりで雪崩に巻き込まれてしまうかもしれません。

 

 

このような不慮の事態から身を守るためには、(落石や雪崩を)回避する以外方法はありません。回避の際、スピードが60kmしかでなければ、回避できるものも回避できなくなる可能性があります。

車の最高速度が法定速度以上なのは、このような不慮の事態を想定しているからなのです。

上り坂を登れるように

道路は、永遠に平坦な道が続いている訳ではありません。下り坂になっていたり、反対に上り坂になっていたり。起伏豊かに作られています。

そのため、車を運転するときは、下り坂であれば減速し、上り坂であれば加速し、勢い付けることが大事なのですが、最高速度が抑えられている車であれば、このような起伏に対応できなくなってしまいます。

 

例えば、平坦な道で80kmしか出せない車があったとしましょう。その車が上り坂を登るとき、同じように80kmで走行することができるでしょうか?

答えはNOです。平坦な道で時速80kmしか出せない車が同じ速度で坂道を登るときは、アクセルを踏み込み、エンジン出力を高める以外方法はないのです。

 

このことから、スピードを制限した車では坂道を登れなくなり、事故や大渋滞の原因となってしまいますので、どのような急な坂であっても一定の速度を保てるよう、法定速度以上が出せるようになっているのです。

車の売上が落ちる?

ここからはあくまで噂の範囲なのですが、車がなぜ法定速度以上を出せるのか?という議論をしたときに必ず現れるのが、「車の売上が落ちるから」「警察が儲からなくなるから」と言い張る人。

人それぞれ感性は違うので、多様な意見を持つことは良いことだと思うのですが・・・果たしてこの噂は本当なのでしょうか?

 

まず、「車の売上が落ちる」という点。世の中には、車にスピードを求める人や、公道を暴走するために車を所持している人がいます。なので、速度規制をすれば(自動車メーカーの)売上が落ちてしまう・・・という意見。

これ、個人的にはあり得ないと思ってます。

 

そもそも、商売は需要と供給があってこそ成り立つもの。ですので、車に対して需要が少なくなれば「売上がガクっと下がってしまう」ということになります。

車の需要って何?と考えれば、「通勤、通学で使うため」「普段の足代わり」「趣味で使うため」という意見を持っている人が大半であり、「スピードを出したい」「暴走したい」と考えている人など、ほんの少数であることが分かると思います。

 

ですので、仮に車の出せる最高速度を法定速度内に限定したとしても、車を必要とする需要がなくならない限り、自動車メーカーが壊滅的な被害を被ることはない。と考えられます。

それこそ、人間がテレポーテーション能力を手に入れたとか、一家に一台ドラえもんとか。そのようなことにならない限りは、車の需要に大した変化は現れないものだと想像がつきます。

警察が儲からなくなる

一方の「警察が儲からなくなる」という意見ですが、こちらに関しても、少々考えが浅はかなのでは?と個人的には考えています。そもそも、罰金や反則金の使いみちを知れば、少なくとも「警察が儲かる、儲からない」という話にはなりません。

ドライバーが違反を行い、徴収された罰金や反則金の使いみちは、一旦国庫に収められた後、必要とされた各都道府県(市町村)に分配され、標識を作るための費用や、整備を行う財源として扱われることになります。

 

ですので、どれだけ反則金や罰金を徴収したとしても、警察組織そのものが儲かる。というのは考えられないことです。あくまで道路に関する財源が潤うだけですので、結果としては国民に還元されている。ということになりますね。

事故の原因は速度超過だけではない

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車の最高速度が法定速度以上でるのはなぜ?と考えていると、どうしても事故の原因が「スピードの出しすぎによるもの」と誤認してしまいますが、決してそうではないということを理解しておかなければいけません。

もちろん、事故が起きる一つの要因として「速度超過」が挙げられますが、他にも居眠り運転や脇見運転、一時停止無視、飲酒運転などの危険運転などなど、事故を起こすときは、このような要因もあるのです。

 

スピードを出しすぎなければ事故は起きない・・・と誤認してしまえば、他の要因についての認識が疎かになってしまいがちです。事故を未然に防ぐためには、様々な要因を考慮し、先を予測する力が必要になりますので、その辺りは十分理解しておいて下さい。

この記事を読んだことにより、事故の危険に対する認識を高めてもらい、結果として、悲惨な事故が少しでも少なくなればと思います。